礼金はおかしい?交渉方法&礼金なしはやめたほうがいい理由

賃貸ノウハウ

初期費用として事前に礼金を払うのはおかしいと思う人は多いでしょう。

「客に対して礼金って何様なの!」「意味不明」と納得のいかない人もいます。

中には、敷金と混ざって礼金は返ってくるお金と思っている人もいるなど、礼金の認識は様々です。

そこで今回は、そもそも礼金とは何かや礼金を払いたくない場合の交渉方法についてまとめました。

礼金なしのメリット・デメリットを紹介した上で、礼金なしはやめたほうがよいのかどうかも解説していきます。

ぜひ、お部屋探しをする際の参考にしてください。

礼金はおかしい!何様なの?

大家さんや管理会社へのお礼として支払われる礼金は、「払う必要ある?」「客が出すのはおかしい」などの意見がしばしば聞かれます。

▼礼金に対する意見

  • 客がお礼を出すはおかしい
  • 礼金文化、どうにかならないか
  • 礼金取るのは、昔の名残りだと思う
  • 今は礼金無しも増えている  など

「客がいないと商売にならないのに、なぜ客側がお礼としてさらにお金を渡すのだろう」と腑に落ちない雰囲気があります。

「礼金はおかしい」という意見について、具体的な内容を見ていきましょう。

礼金についての疑問を詳しく解説していきます。

礼金は意味不明で時代遅れ?

礼金は「なぜ客側がお礼をするの?」という疑問から意味不明と捉えられることが多いです。

この礼金の意味不明さを解消するために、礼金の由来について知っておきましょう。

諸説ありますが、礼金は住宅不足だった関東大震災後にできた習慣のようです。住宅不足の時代に貴重な部屋を貸してもらうための謝礼金として大家さんに支払われていたことが由来になっています。(参考1):エイブル-礼金の由来について

ですが、時代が進むにつれて住宅不足は解消されているにもかかわらず、その習慣のみが残されてしまっているといった状況です。

この時代遅れの習慣が「礼金を払うのはおかしい」という違和感につながっています。

礼金と仲介手数料のダブルはおかしい?

礼金と仲介手数料を両方支払うことは、一概におかしいわけではありません。

なぜなら、礼金と仲介手数料は支払い先となる相手と目的が異なるからです。

礼金と仲介手数料の違いを見てみましょう。

▼礼金と仲介手数料の違い

支払う相手 目的 上限・相場
礼金 大家
管理会社
謝礼 上限:なし
相場:家賃1~2ヶ月分
仲介
手数料
不動産会社 契約成立時
の報酬
上限:家賃1ヶ月分+税
相場:家賃0.5~1ヶ月分+税

一見すると、相手側に支払う金額が増えてしまうので「おかしい」と感じますよね。

それぞれの目的と支払う相手が違うので、礼金と仲介手数料がダブルで発生する場合もあるということです。

礼金は頭おかしい?なぜなくならない?

礼金を取るのは「頭がおかしい!」という意見もありますが、なぜなくならないのかというと大家や管理会社にとってメリットが大きいからです。

礼金は返還する必要がないため、そのまま大家や管理会社の利益になります。

しかし、その用途は建物の管理費や修繕費、広告費などに使用されることが多く、貸主からすると不動産経営をする上で必要なお金とも言えます。

礼金とはいつ払うもの?

礼金をいつ支払うかは、賃貸契約時の初期費用として最初に支払います

▼礼金の支払いについて

いつ支払う? 賃貸契約時から入居日前まで
支払い期間:1週間~2週間
誰に払う? 仲介の場合は、不動産会社
直接契約の場合は、大家・管理会社
誰がもらう? 大家・管理会社など建物の貸主

礼金は貸主へのお礼として支払うため、最終的には大家や管理会社の収益になります。

契約から入居までの期間の部屋の管理や修繕、仲介業者への広告費等にも使用されるため、初期費用として支払います。

礼金の主な用途には、以下のようなものがあります。

気になる礼金の用途やメリットを、詳しく解説していきます。

①家賃の見た目を良くする風習

礼金を取ることのメリットとして、貸主は家賃を安く設定することができます

賃貸物件を探す時に、家賃が安いかどうかに注目する人は多いです。

そのため、礼金なしで家賃を高く設定するよりも礼金を取って家賃表示を安くする方が物件を求めている人に好印象になります。

②クリーニング費用に充てられる場合も

礼金は、退去後に必ず行うハウスクリーニングの費用に充てられる場合もあります。

特約や故意による破損等ではない限り、原則として修理やハウスクリーニングは貸主の負担になります。(参考2):国土交通省住宅局-原状回復をめぐるトラブルとガイドライン…

ハウスクリーニングなどの他にも、以下のようなものが貸主負担になります。

▼貸主の負担になるもの

  • 経年劣化とみなされるもの(壁・床の変色、設置跡など)
  • 備え付けの設備(エアコンなど)の故障
  • 建物自体の劣化・故障・破損
  • ハウスクリーニング
  • 鍵の交換    など

貸主が負担するものは意外と多く、礼金はこのような建物管理・修繕費用として使用されています。

礼金は、仲介者となる不動産会社への広告料に充てられることがあります。

貸主のみでは入居者探しが難しいことあるため、集客力の高い不動産会社を仲介することが多いです。

仲介の不動産会社に自分の賃貸物件を優先的に紹介してもらうために、報酬として広告料を支払う仕組みになっています。

礼金の相場|20万円以上は違法?

礼金の相場は、一般的に家賃1ヶ月~2ヶ月分が目安になります。

ただし、礼金には法律的な上限はありません。

家賃2ヶ月以上を設定していても問題ありませんが、礼金が20万円以上だと経費として一度に受理されなくなるため、20万円未満に抑えている場合が多いです。

礼金があると選ぶ側のハードルが高くなるため、礼金なしの賃貸物件も増えてきています

礼金は返ってくる?

礼金は、退去時に返ってくることはありません

なぜならば、礼金は貸主への謝礼として支払うお金だからです。

初期費用ではよく「敷金・礼金」という言葉を目にします。

礼金は貸主への感謝の印である一方で、敷金は貸主への担保となるため退去時に返ってくる場合があります

敷金とは、賃貸契約時に貸主に渡す担保となるお金のことです。家賃滞納や、退去時の原状回復などに使用され、差額が出た場合は返ってきます。

礼金と敷金を混同している場合も多いため、違いを理解しておくとお部屋探しの時に役立ちます。

礼金は払いたくない…払わないとどうなる?

礼金を払いたくない場合は、礼金なしの賃貸物件にすれば払わなくていいのでおすすめします。

物件探しをする際に、礼金なし特集やこだわり条件に「礼金なし」を選択して探すと簡単に見つけることができます。

礼金設定があるにもかかわらず支払わない・同意しない場合は、賃貸契約ができないため入居できません。

ただし、契約を結ぶ前に交渉することは可能なので、金額を相談してみるのも良いでしょう。

礼金は交渉が可能!成功率を上げるポイント

礼金は貸主が自由に設定でき、法的な義務はないため交渉が可能です。

大家や管理会社が交渉に応じたり、希望した金額を受け入れた場合は変更することができます。

礼金交渉の成功率を上げるポイントをまとめてみました。

▼礼金交渉の成功率を上げるポイント

  • 空室期間の長い部屋を選ぶ
  • 駅から遠い、築年数が古い物件を選ぶ
  • 閑散期(4~8月)に契約する
  • 家賃や礼金が高い物件を選ぶ
  • 「2年以上は住む」など好条件をつける
  • 仲介の不動産屋と仲良くなる  など

空室を避けたい貸主からすると、条件が劣る部屋などは礼金を下げてでも入居してほしいため礼金交渉が上手くいく可能性が高いです。

その他にも、礼金の交渉する時に知っておきたい情報をまとめました。

交渉は相手がいるものなので、高圧的な態度は避けお互いが気持ちよく話し合えるように心がけましょう。

交渉するタイミングは?

礼金の交渉するベストタイミングは、内見後で入居申込書を書く前です。

入居申込後に礼金交渉となると、入居審査の段階に入っているため信用問題になりかねません。

入居申込書を書いた時点で、契約内容を了承した意思表示となるため、入居の取り消しや審査が白紙になる場合もあります。

貸主の信用が大きくかかわるため、礼金交渉する場合は入居申込書を書く前のタイミングを逃さないようにしましょう。

礼金の値下げ交渉は不動産屋?大家?

礼金の値下げ交渉は、最終的には大家などの貸主と行うことになります

仲介業者を挟まずに大家や管理会社と直接契約を結ぶ場合は、借主自身が礼金の値下げ交渉を行います。

仲介に不動産屋がいる場合は、以下のような手順の場合が多いです。

  1. 仲介の不動産屋に礼金の値下げ交渉を依頼
  2. 仲介の不動産屋が貸主と交渉

仲介の不動産屋がいる場合は、借主が直接貸主と交渉することはありません

そのため、「不動産屋の担当者と仲良くしておくと礼金の値下げや家賃交渉が上手くいく」という口コミも見られます。

交渉成功後は契約書や特約の確認は必須!

礼金交渉の末、値下げに成功した場合は、契約書や特約がきちんと交渉した内容になっているかどうかの確認は必須です。

礼金の値下げ交渉時点では口約束になってしまうため、交渉が鮮明なうちに書面化してもらいましょう。

交渉成功後にやるべきことを、まとめました。

▼礼金の値下げ交渉が成立したらやるべきこと

  • 交渉内容をもとにした賃貸契約書の確認
  • 特約が変更・追加されていないかを確認
  • 値下げ条件がある場合は厳守  など

礼金を値下げする代わりに新たに特約が追加されることもあるため、無理な内容ではないかどうか賃貸契約を結ぶ前にしっかりと確認しましょう。

礼金なしはやめたほうがいいのは本当?

敷金や礼金なしの賃貸物件は、一概にやめたほうがいいというわけではありません

初期費用を抑えたい場合にはとてもありがたい物件と言えます。

敷金礼金あり・なしのメリットとデメリットをまとめてみました。

敷金礼金 あり なし
メリット ・退去時に返還の可能性が
ある(敷金)
・入居審査に通過しやすい
(礼金)
・物件スペックが安定
初期費用を抑えられる
デメリット 初期費用が高め ・家賃が相場よりも高め
・退去費用が高い場合も
・物件スペックが低め

物件の質を優先させたい人や長期間の入居を希望する場合は、敷金礼金なしの物件だと選択肢が少なかったり最終的に費用がかさむ可能性があります。

敷金礼金なしの物件を選ぶ場合には、以下のポイントを確認してみてください。

敷金礼金なしのデメリットを理解し、内見時や契約時に確認することをおすすめします。

特約の内容は細かくチェック

敷金礼金なしの物件を選ぶ場合は、特約の内容をしっかりと確認することが大切です。

初期費用が抑えられてお得に感じられますが、特約として短期解約違約金の設定や定額の修繕費支払いなどを提示して損失を抑えている場合もあります。

特約が自分にとって不利なものではないかどうか、契約書にサインをする前にしっかりと確認し、分からないことはしっかりと質問することが大切です。

何かしらの欠点がある場合も

敷金礼金なしの物件は、築年数が古いなど何かしらの欠点がある場合もあります。

敷金礼金なしというのは、「なしにしないと入居者が集まらない」ということも多いです。

そのため、お部屋探しの際には、物件スペックをしっかりとチェックすることをおすすめします。

▼敷金礼金なし物件のスペック

築年数 築20年~30年以上の築古
立地 駅から遠い
向き・条件 1階、日当たり・風通しが悪い
設備が整っていない
構造 木造、軽量鉄骨造、鉄骨造
周辺環境 騒音がある
治安が悪い
店が少ない・利便性が低い

上記にあるような何かしらの欠点がある場合が多いので、相談や内見時にチェックしてみてください。

トラブルがあった物件の可能性がある

敷金礼金なしの物件だからといって、必ずしもトラブルがあった物件というわけではありません

敷金礼金なしにする大きな理由は「空室状況を避けるため」です。

ですが、事故物件や騒音やクレームなどの隣人トラブルが過去に何度もある場合は、敷金礼金なしや家賃を下げるなどの対策をとっていることがあります。

礼金なしでも敷金は払った方が無難!

礼金なしでも敷金は払った方が無難です。

礼金は返還不要の謝礼金であるのに対して、敷金は万が一の時のための担保です。

家賃滞納や退去時の修繕費などを預けた敷金から賄います。

使用しなかった分は返還される可能性もあるため、敷金は払っておいて損のないお金です。

敷金なしの場合は「退去時に修繕費が高額で請求」など思わぬ事態になるかもしれません。

そのような事態を防ぐためにも、敷金は払っておいた方が無難といえます。

まとめ

「礼金はおかしい」という意見は、住宅不足の時代の習慣が引き継がれていることから起きる違和感からくるものでした。

貸主としては「空室を埋めたい」という思いがあるため、礼金なしとしている物件も増えてきています。

礼金なしは家賃が高く設定されている場合もありますが、交渉次第では値引きすることも可能なので、初期費用を抑えることができます。

礼金交渉をする際には、「礼金は交渉が可能!成功率を上げるポイント」を参考にしてください。

▼参考にしたページ一覧

(参考1):エイブル-礼金の由来について

(参考2):国土交通省住宅局-原状回復をめぐるトラブルとガイドライン…

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