「下の階がうるさいけどどうすればいいの?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
建物の構造によっては、下の階の音が上に響くことも大いにあります。
しかし、下の階がうるさいからといって仕返しをするのはトラブルの元となりかねないので、おすすめできません。
そこでこの記事では、下の階がうるさい時の原因として考えられることや、対策などを幅広くまとめました。
▼この記事に書いていること
上記の他、下の階からドンドンと聞こえるのは何の音?住宅の音は上に行く?下に行く?などの疑問んも回答しています。
下の階の騒音で悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
下の階がうるさい!何してるの?
集合住宅で下の階がうるさいとき、何をしてるのか考えられる原因をまとめました。
- 子供が歩いている/走っている
- 大声での会話
- ペットが鳴いている
- 掃除機や洗濯機を使用している
- 生活音が響いている
- 楽器を演奏している
- 大型家具の移動をしている
- エクササイズやダンスをしている
口コミで、「ドタドタと足音が聞こえてくるから、上階が発生源?」と悩んでいる内容が多く見つかりました。
しかし、集合住宅では音や振動が壁や床を伝い、思わぬ方向へ騒音となって響くことがあります。
また、住宅の構造によっては生活音さえも簡単に響いてしまうケースも多く、本人には騒音を出している自覚がないというケースも多いです。
下の階からドンドン!何の音?
マンションやアパートに住んでいて、下の階からドンドンといった騒音が響いてくると、何の音か気になりますよね。
下の階からの騒音の原因として考えられることがこちらです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①アコギなどの楽器の音
口コミで「マンションに住んでいて、アコギの音がうるさい。下の階から聞こえる」という内容が投稿されていました。
アコギやピアノなどは演奏音が大きく、集合住宅では近隣の部屋に響いてしまうことが多いです。
また、電子ピアノや電子ドラムといったヘッドホンに繋げる楽器でも、ペダルを踏む音や鍵盤を押す音、叩く音などが響くこともあります。
下の階の楽器の演奏音がうるさい時は、まず楽器の演奏が住んでいるマンションやアパートの規約で認められているか確認しましょう。
楽器演奏が不可の場合、あるいは許可されていてもあまりにも遅い時間の騒音であれば、管理会社に相談するのがおすすめです。
②深夜の話し声
「下の階の話し声がうるさい」という口コミも多いですが、深夜で静まり返っていると会話も騒音となり得ます。
特に話し声は空気を伝うため、上下左右から聞こえてくる場合もあり、騒音の出どころを特定するのが難しいケースもしばしば。
口コミでも、「下の階の人が夜でもうるさい」「下の階の住人のいびきがうるさい気がする」「下の階がうるさいけど、ゲームをしているっぽい?」など、部屋の特定が難しく悩んでいる内容が見つかりました。
騒音源がどの部屋か特定するのが難しい場合でも、管理会社に伝えることで「深夜の話し声について」など苦情が入っている旨を共用部に掲示してもらえることが多いので、まずは相談するのがおすすめです。
③子供の足音
口コミで「下の階がうるさいのは足音が原因?」という内容が見つかりました。
鉄骨造や古い木造住宅などでは、階下の子供の足音が響いてくることもあります。
一般的に許容範囲とされる時間帯(朝8時頃~夜7時頃など)の足音に関しては、明らかに故意であったりよほどの場合でない限り、管理会社の対応に委ねることになるでしょう。
しかし、あまりにも足音に悩まされてしまう場合、管理会社を通して注意喚起してもらうのがおすすめです。
④引き戸の閉まる音
引き戸を勢いよく閉める音は壁や天井を通じて、下の階から響いてくることがあります。
特に古い木造住宅に住んでいる人の口コミでは、「下の階の引き戸の音がうるさいし、振動まで伝わってくる」と悩んでいる内容もありました。
引き戸の音もたまになら仕方ないことですが、繰り返し聞こえてくる場合や明らかに故意だと感じる場合は管理会社に相談するのがおすすめです。
⑤生活音
口コミで「生活音がうるさい。下の階が発生源?」と悩んでいる内容が投稿されていました。
下の階からも響きやすい生活音には、以下のようなものがあります。
- 深夜の話し声
- 子供の足音
- ペットの鳴き声
- テレビの音
- 楽器の演奏音
- アラーム音
- ドアの開閉音
- 洗濯機や掃除機など家電の稼働音
生活音は聞こえてくる方向と実際に発生している方向が異なる場合も多く、騒音の発生源を特定するのが難しいです。
また、普通に生活しているつもりでも、意図せずして騒音となっていることも多いので、たとえ管理会社に相談して騒音に関する注意書きを出してもらっても、改善されないケースもあるようです。
住宅の音は上に行く?下に行く?違いとは
集合住宅において、音は上に行くことも下に行くこともあります。
音が上に伝わりやすいか下に伝わりやすいかは、以下のように音が発生している原因(音の種類)によって異なります。
| 固体音 (上階から階下へ響きやすい) |
床や壁が振動して伝わる音 (足音、物の落下など) |
|---|---|
| 空気音 (下階から上階、 隣室へ響きやすい) |
空気を伝わってくる音 (話し声、楽器の演奏音など) |
下階だけでなく音は上にも上がるのですが、なぜかと言うと、音が空気や壁、床を通じて響いてしまうからです。
音がどの程度響くか、どの方向に響きやすいかは建物の構造や防音性能によって異なります。
また、その他の関連するよくある質問がこちら。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
マンションは上の階と下の階でどっちがうるさい?
マンションで上の階と下の階でどっちがうるさいと感じるかと言うと、下の階の方が騒音に悩まされるケースが多いと言えるでしょう。
足音などの固体音は振動が壁や床を通じて広がり、下階の天井を振動させることで発生する音です。
そのため、基本的に固体音は上階から下階へと伝わることが多いです。
しかし、上の階でも建物の構造によっては固体音が響くこともあり、空気音に関しては上の階でも下の階でも、隣室でも響く可能性があります。
騒音トラブルが心配な方は不動産屋に相談して、古い木造などを避け、防音対策がしっかりされている物件を選ぶのがおすすめです。
音の響きは鉄筋コンクリートや木造で違う
音は上下だけでなく、左右にも響きます。
建物の構造によって響きやすい音の傾向があるので、以下の表にまとめました。
▼建物の構造別・響きやすい音や特徴
| 建物の構造 | 特徴や響きやすい音 |
|---|---|
| 鉄筋コンクリート(RC造) | コンクリート壁で空気音には強いが、 固体音に弱い ⇒足音/物を落とした音 |
| 重量鉄骨造 | RC造より音が伝わりやすい傾向 ⇒足音/物を落とした音/ドアの開閉音 |
| 軽量鉄骨造 | 木造よりは防音性に優れている ⇒話し声/テレビの音/足音 |
| 木造 | 上下左右の階から生活音が聞こえることもある ⇒話し声/足音/ドアの開閉など生活音全般 |
上記表の上から順に防音性能が高い傾向にあります。
鉄筋コンクリート造だと話し声や生活音はほぼ気にならないことが多いですが、木造では生活音全般が響くこともあるので、内見の際に確認しておくと安心です。
また、口コミを元にどのような物件に住んでいる人が、どのような騒音トラブルに遭う可能性があるかまとめました。
▼物件種類別・響きやすい音や特徴
| 物件の種類 | 特徴や響きやすい音 |
|---|---|
| 賃貸物件(マンション、 アパート、団地) |
壁が薄かったり防音性能が弱い場合がある ⇒話し声/足音/ドアの開閉などの生活音 |
| メゾネット | 上下階や隣室との遮音性が低い場合がある ⇒階段の上り下りをする音/足音/話し声 |
| 分譲マンション | 防音性能の高い物件が多いが、 リフォーム可能や楽器可など 自由度の高い物件もあるのが懸念点 ⇒リフォーム工事の音/楽器の演奏音 |
賃貸物件は建物の構造によって、生活音全般が下の階から聞こえてくることもあれば、話し声だけ気になるということもあります。
近隣住民の騒音が心配な方は、鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造の物件を探すのがおすすめです。
下の階の音が上に響く時の対策
下の階の音が上の階に響く時やうるさい時の対策としては、厚さのある防音マットを床に敷くことが有効です。
防音マットは話し声などの空気音を防ぎやすいので、悩んでいる音の種類によっては解決できるかもしれません。
また、防音マットはタイルカーペットやウッド調などデザインが豊富なので、インテリアの邪魔をしない点もポイントです。
防音対策されていてもうるさいの?
下の階がうるさい時、自分でできる防音対策をしていても効果を感じないこともあります。
下の階からの防音対策としてできるのは防音マットを敷くことですが、足音などの固体音は壁を伝ってしまうので、あまり効果を発揮できない可能性もあるでしょう。
また、マンションの下の階の音が上に響くなど、建物の防音性能によっては些細な生活音さえも筒抜けというケースもあるので、対策をするより管理会社に相談した方が良い場合もあります。
下の階がうるさい時に仕返しはOK?対処法
下の階がうるさい時、「仕返しをしたい」と思うかもしれませんが、更なるトラブルに発展する可能性があるのでやり返すのはNGです。
しかし、うるさいのをただ耐えるのにも限界がありますよね。
下の階がうるさい時の対処法としてよく挙げられるのがこちら。
上記の方法が対処法として正しいかそうでないか、具体的にどう行動すべきなのか解説します。
床ドンは?
下の階がうるさいときに床ドン(=床を強く踏み鳴らす)をするのは絶対にやめましょう。
マンションなどの集合住宅では壁や床を伝って、思っていた部屋と異なる部屋からの騒音が聞こえていることも多いです。
そのため、下の階の住人は実際には騒音を発生させていないことも十分に考えられます。
勘違いで床ドンをしては却って加害者になってしまいますし、本当に階下の住人がうるさかったとしてもトラブルに発展する可能性があるので、床ドンはおすすめしません。
警察に通報するのは?
下の階がうるさいとき、緊急性が高い場合は警察に通報するのも一つの手です。
警察に通報するのは躊躇してしまうかもしれませんが、以下の場合は不法行為に該当する可能性があるので、通報しても問題ありません。
- 度を越えた騒音
- 騒音の発生源の住人に苦情を伝えたら
嫌がらせや脅迫をされた - 度重なる騒音による精神的・身体的
ダメージを受けている
騒音への苦情を伝えてから脅迫されている場合は脅迫罪、ドアの破壊をされた場合は器物損壊罪などの犯罪に該当する可能性があります。
また、繰り返し行われる騒音行為が原因で精神病を患ったり、睡眠障害などの身体的ダメージを受けていたりといった場合には、傷害罪が成立する可能性があります。
このように緊急性が高い状態なら、警察に相談するのがおすすめです。
なお、緊急性はないものの騒音が気になるという場合は管理会社や大家さんに相談すると良いでしょう。
管理会社に相談する
下の階がうるさいときにまず検討したいのが、管理会社に相談することです。
管理会社に相談する際は以下の点に気を付けましょう。
- 具体的に状況を伝える
- 録音など証拠を残しておく
管理会社に騒音の苦情を入れる際に重要なのが、いつ頃から、どの方向から、何時頃どのような音が、どのくらいの頻度で発生しているのかなど、できる限り具体的に伝えることです。
上記内容を騒音が発生したときにメモしたり録音したり、証拠を集めておくと、管理会社も注意喚起をしやすくなります。
また、騒音の発生元がわかれば直接注意したり、特定できなくても居住者全体に向けて共用部に注意書きを掲示できたり、対策が取れるでしょう。
【まとめ】下の階の音が上に響く対策は物件選びが重要
今回は以下の内容でご紹介しました。
- 下の階の会話や足音が響くこともある
- 下階の防音対策には防音マットが有効
- 下の階がうるさい時は管理会社へ相談を
下の階の音が上に響くのは、建物の構造によっては避けられない問題で、対策をしても十分な効果を感じられない可能性もあります。
下の階の騒音対策として最も有効なのは、物件選びの段階で防音性に注目することです。
建物の構造で言うと、木造はわずかな生活音さえも聞こえる場合があるのに対して、鉄筋コンクリート造ならほぼ音を通さないなどの特徴の違いがあります。
騒音というと上の階からとイメージしがちですが、不動産屋に相談する際は「下の階からの騒音も心配」と伝えて、最適な物件を紹介してもらいましょう。

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